歯石取り
歯周病予防、むし歯予防に「歯石取り」は大切です。
毎日しっかり歯ブラシをしていても、歯並びやお口の形状などによりどうしても磨き残しはでてきます。その磨き残し=プラーク(歯垢)が硬く固まった歯石に変わっていきます。
歯石は歯周病やむし歯の原因になりますので、定期的に「歯石取り=スケーリング」をすることは大切です。
歯石取りの費用
当院はの歯石取りは、歯周病治療の一環として行います。歯のお掃除と歯石取り、ブラッシング指導などを組み合わせて進みていきます。いずれも歯周病菌が繁殖しにくい環境を整えるための処置となります。
費用は、歯の本数や負担割合で変化します。
保険で歯石取りを行う場合は、まずは検査を行い、歯肉炎・歯周病という診断が必要になります。患者さまによっては、「歯石だけ取ってほしい」と思われる方もいらっしゃいますが、保険診療の場合、ルールに沿った診療が必要になりますので、ご理解くださいますようお願いします。
歯周病等の治療の一環として歯石取りを行う場合には保険適用になりますが、歯肉の状態が健康な場合や、着色除去やクリーニングのみを行う場合は保険適用外となります。
費用についてご不安な場合は、お気軽に歯科医師・歯科衛生士にお尋ねください。
歯石取りの通院回数と頻度
歯石取りの通院回数は、歯周病の進行度合いや歯石のついている場所・量によって回数が変わります。
歯ぐきの外側に見えている場所の歯石は1回で終わることもありますが、歯ぐきの内側の見えていない場所の歯石は1回〜6回に分けて行うこともあります。
特に、歯ぐきの内側の歯石は外側の歯石よりも見えづらく、歯に強固にこびりついているので、1度に行う歯の量は4〜6本になります。そのため、6回程度、通院いただく場合があります。
プラーク(歯垢)を48時間、歯ブラシもせずに放置しておくと歯石に変わっていきます。一度歯石になってしまうと残念ながらご自分の歯ブラシで除去することは難しくなります。
また、歯石になり、時間が経てば経つほど硬くなりますので、早めに除去した方が、痛みもなく除去することができます。
総合的に考えて歯石除去は、3〜4ヶ月に1回行うことをおすすめします。
ただし、お口の状態によって、「歯石ができやすい人・できにくい人」「歯石ができる速度」も大きく変わるため、2ヶ月に1回程度の頻度で歯石取りにお越しいただけるとより安心です。患者さまのお口の状態に合った期間や頻度を歯科衛生士や歯科医師にご相談くださると良いと思います。
歯石取りの方法
歯石取りの方法は、大きく分けて「超音波スケーラー」と「手用スケーラー」の2つがあります。
この2つのスケーラーの使い分けを簡単に説明すると、超音波スケーラーは簡単に取れる歯石を取る際に使用し、取用スケーラーは、超音波スケーラーでは取れないこびりついた歯石を取る際に使用します。
歯ぐきの外側の歯石は、超音波スケーラーという器具を用いて、歯石に振動を与えて除去していきます。「ジリジリジリ」「キーーン」という音はありますが、歯肉の上にある歯石を取る音で痛みはほとんど感じません。
歯ぐきの内側の歯石は、手用スケーラーという器具を用いて、アナログ的に歯石を除去していきます。長い期間こびりついて固まってしまっている歯石を取る場合は痛みを感じることもありますが、当院の歯科衛生士が無理せずに痛みを確認しながら除去していきますのでご安心ください。
歯石取りのいろいろ
歯ぐきの外側の歯石取りは基本的には痛みはありません。ただし、歯ぐきの内側の歯石は、歯ブラシも届きにくく、長い時間放置された非常に硬い歯石になります。この硬い歯石取りは、除去する際に痛みを感じる患者さまもいらっしゃいますので、麻酔をして痛みがない状態で、除去する場合もあります。麻酔が効いていますので、基本的に除去する際に痛みは感じませんが、やはり、患者さまにとっては、がりがりと音や振動で嫌な気分だとおっしゃる方もおられます。
プラーク(歯垢)を48時間放置すると歯石となりますので、早め早めに歯石除去を行いましょう。
歯石は、歯ブラシで磨き取りきれなかったプラーク(歯垢)が石のように硬くなってしまったものです。プラークは、むし歯菌や歯周病菌などの細菌が歯の表面に付着・増殖したもので、それらが石のように硬くなりこびりつくため歯ブラシではとれなくなります。
また、プラークを48時間放置していると歯石に変わり、歯石をそのまま放置しているとどんどん硬くなります。
歯磨きなどのセルフケアをしっかりとしてもどうしても取りきれないプラークが歯石になってしまいます。そのため、自分では見えなかったり、歯ブラシが行き届かない場所に歯石ができてしまうので、お口の健康を保つためには定期的に歯科医院でのプロケアが必要になります。
歯石を放置する最も大きなリスクは、歯周病になってしまうことです。
歯と歯ぐきの境目や歯周ポケットの中に歯石が形成されると、そこが歯周病菌の住みかとなります。歯周病菌が繁殖し、歯ぐきに感染すると、歯周病になってしまいます。歯周病では歯ぐきの腫れや歯ブラシ時の出血などの症状がみられるようになります。
歯石は、虫歯菌の温床にもなります。歯石を放置すると、さらにその上にプラークが付着し、虫歯菌がどんどん増えていきます。その結果、歯に感染し、エナメル質や象牙質を溶かしていく=むし歯になっていきます。
私たちのお口の中は、生理的口臭(せいりてきこうしゅう)と呼ばれる臭いがあり、口臭がゼロになることはありません。ただ、歯垢や歯石が溜まっていると、生理的口臭とはまた違った臭いが発生します。それはお口の中の細菌が食べかすなどを分解する過程で生じるガスに由来します。つまり、歯石を放置すると、口臭にまで悩まされることとなるのです。
★コーヒーやお茶の着色が気になる方★ →着色取り
★ホワイトニングで歯を白くしたい方★ →ホワイトニング